東京のラーメンシーンにおいて、淡麗系の代表格である塩ラーメンは、素材の持ち味と店主の技術が色濃く反映されるジャンルです。今回ご紹介する7つの名店は、鶏、魚介、乾物、豚などの多様な素材を駆使し、透き通ったスープの中に無限の旨味と奥深さを閉じ込めています。
ランキング1位 塩そば 時空(しおそば じくう)
特徴: 高井戸に位置し、2023年8月のオープンながら、すでにミシュランガイド東京2025でビブグルマンに選出されるなど、圧倒的な評価を獲得している人気店です。
スープと素材へのこだわり: 最大の特徴は、動物系を一切使用せず、乾物のみから抽出した旨味で作る、驚くほど澄み切った無化調のスープです。煮干し、鯖節、真昆布、椎茸などを丁寧に炊き上げ、塩ダレには干し貝柱を使用することで、上品ながらも奥行きのある潮の旨味を凝縮させています。元天ぷら職人という異色の経歴を持つ店主が、独学で追求した「時を超える旨味」を体現しています。
麺と具材: 自家製の四角い中細ストレート麺は、パツンとした歯切れの良さが特徴で、乾物系のスープをしっかりと持ち上げます。 トッピングは、低温調理の豚肩ロース、しっとりとした大山鶏チャーシュー、軟骨つくねなど、素材の味を最大限に引き出した名脇役が揃います。見た目の美しさも芸術品のようで、まさに塩ラーメンの完成形とも称される一杯です。
ランキング2位 函館塩ラーメン 五稜郭(ごりょうかく)
特徴: 東京で「函館ラーメン」の代名詞的存在として知られる名店です。北海道・函館の伝統的な塩ラーメンを東京で高いレベルで再現し、ラーメン通からも根強い支持を得ています。
スープと素材へのこだわり: 透き通るような黄金色のスープは、動物系と海産物(昆布やホタテなど)の旨味がリッチに抽出されており、あっさりとしていながらも深いコクが感じられる上品な味わいです。一般的な塩ラーメンと比較しても、魚介、特に貝の旨味が際立っており、塩味自体は強すぎず、素材の旨味を塩が引き立てるバランスが見事です。
麺と具材: 麺は、少し平打ち気味の中細ストレート麺を使用。柔らかな食感を強調しつつ、コシも感じられる絶妙な茹で加減で、上品なスープとの相性は抜群です。 具材には、チャーシューの他に、スープをたっぷり吸い込むお麩が入っているのが特徴的で、函館塩ラーメンらしさを演出しています。かごめ昆布などのトッピングで、さらに旨味を増す楽しみ方もあります。
ランキング3位 成城青果(せいじょうせいか)
特徴: 芦花公園駅近くにあり、その美しいビジュアルと繊細な味わいで行列が絶えない人気店。「塩そば」を看板メニューとし、ラーメンを一つの芸術品へと昇華させています。
スープと素材へのこだわり: 透き通ったスープは、口当たりが良く、体に染み渡るような優しい塩味でありながら、濃厚な旨味がしっかりと効いています。鶏出汁をベースに魚介出汁がふんわりと香り、繊細なバランスが特徴。ほんのりと香る柑橘系(柚子など)の風味が、洗練されたスープに爽やかなアクセントを加えています。
麺と具材: 麺は、中細ストレートで、しなやかでありながら喉越しが良く、スープの味をしっかりと絡め取ります。 トッピングは、見た目の美しさにもこだわり、綺麗に整えられています。レア気味に仕上げられた薄切りの豚チャーシューは、スープの熱で徐々に火が通り、食感と旨味の変化を楽しめます。太めのメンマもコリッとした食感で、全体を単調にさせません。
ランキング4位 RAMEN CiQUE(ラーメン チキュウ)
特徴: 阿佐ヶ谷で人気を博し、取材拒否というスタイルを貫きながらも、その確かな味で多くのファンを魅了しています。
スープと素材へのこだわり: 塩ラーメンのスープは、鶏と魚介をベースとしたあっさりでありながら深みのある味わいです。塩気は比較的強めながら、決して「しょっぱい」という印象にはならず、旨味がしっかりと引き立っています。飲みやすい優しい塩味でありつつ、深いコクがあり、最後まで飽きさせないバランスが秀逸です。
麺と具材: 麺は、全粒粉入りの細麺を使用しており、あっさりスープの中で麺自体の存在感が際立ちます。スープとの絡みも良く、ツルツルとした喉越しを楽しめます。 人気メニューの一つに「焼きトマト塩ラーメン」があり、甘みと酸味のある焼きトマトが塩スープと絶妙にマッチし、新たな塩ラーメンの魅力を提供しています。チャーシューは柔らかくトロトロで、お肉の味が濃厚です。
ランキング5位 麺屋 翔 本店(めんや しょう ほんてん)
特徴: 新宿を代表する人気ラーメン店の一つで、醤油ラーメンも有名ですが、塩ラーメンも負けず劣らず高い評価を得ています。特に鶏の旨味を最大限に引き出した一杯が特徴です。
スープと素材へのこだわり: 看板メニューの一つである「軍鶏特製塩ラーメン」は、その名の通り軍鶏出汁を贅沢に使用しており、芳醇でクリアなスープが特徴です。透き通ったスープは、鶏の旨味が押し寄せるような力強さがありながら、後味はすっきりとしています。塩味はしっかりと感じられ、鶏のコクと相まって奥深い味わいを構成しています。
麺と具材: 麺は中細ストレート麺を使用。スープとの一体感を重視した設計で、鶏の旨味が詰まったスープをしっかりと口元に運びます。 トッピングには、数種類のチャーシューが用いられ、多様な食感と肉の旨味が楽しめます。季節によっては「塩冷やし檸檬ラーメン」など、限定メニューも人気を博し、常に新しい味を提供しています。
ランキング6位 麺宿 志いな(めんやど しいな)
特徴: 新宿御苑前にある淡麗ラーメンの名店で、美しい盛り付けと、鶏と魚介のバランスが取れた「潮そば(しおそば)」が看板メニューです。
スープと素材へのこだわり: 「潮そば」のスープは、鶏をベースに、アサリなどの魚介や貝の風味が加えられており、あっさりとしていながらも鶏油(チーユ)の輝きがコクの厚みを加えています。魚介の旨味がバランス良く効いており、まろみのある優しい味わいです。また、柚子皮のさわやかなアクセントが定番として効いており、潮スープの風味を一層引き立てます。
麺と具材: 麺は極細のストレート麺を使用。食べ始めはザクサクとした歯切れの良い食感ですが、次第にスープを吸ってシコシコとした食感に変化するという、二段階の美味しさが楽しめます。 具材が豪華な「得製潮そば」では、スープとは別の下味がついたローストポーク、香ばしく炙られた鶏もも肉のチャーシュー、そして肉ワンタンなどが加わり、一杯の満足度を高めています。
ランキング7位 shizuku(シズク)
特徴: 早稲田にあり、行列が日常的に見られる人気店です。洗練されたビジュアルと、しっかりとした旨味が特徴の塩ラーメンで知られています。
スープと素材へのこだわり: 塩ラーメンのスープは、透き通った淡麗系というよりは、表面にオイルが輝く半濁に近いタイプで、鶏の旨味に豚の力強さが加わった、バランスの良いスープです。しっかりとした塩味と旨味がマッチしており、単なるあっさりではなく、濃厚さも兼ね備えています。
麺と具材: 麺は、三河屋製麺の低加水細ストレート麺を使用しており、パツンとした歯ごたえとツルツルとした舌触りがスープと良く絡みます。 トッピングも彩り豊かで、3種のチャーシュー(豚、鶏など)と味玉が美しく盛り付けられており、特に煮卵の絶妙な茹で加減は高い評価を受けています。スープに加えて、柚子やしその風味も感じられることがあり、繊細な香りが食欲をそそります。また、限定で「牡蠣塩ラーメン」など、個性的なメニューも提供されています。
まとめ
これらの絶品塩ラーメンを提供する7店舗は、それぞれが異なるアプローチで塩ラーメンの可能性を追求しています。
塩そば 時空は、乾物のみから成る無化調・洗練された旨味。
函館塩ラーメン 五稜郭は、貝と昆布の旨味が光る函館の伝統。
成城青果は、柑橘香る美しいビジュアルと繊細な旨味。
RAMEN CiQUEは、焼きトマトなどの斬新な組み合わせと深い塩味。
麺屋 翔 本店は、軍鶏の芳醇なコクと力強さ。
麺宿 志いなは、アサリなどの潮の風味と柚子のアクセント。
shizukuは、豚と鶏の力強い旨味と洗練されたビジュアル。
塩ラーメンと一口に言っても、これほどまでに多様な個性が存在する東京。澄み切った一杯から感じられる奥深い旨味は、まさにラーメン文化の奥深さを物語っています。これらの名店を巡ることは、東京のラーメンシーンを深く知る上で欠かせない体験となるでしょう。
#東京ラーメン #ラーメン屋 #塩ラーメン





